スポーツビジョン班
背景と目的
近年、画像処理技術を用いたスポーツ映像分析が盛んに研究され、スポーツ映像からのハイライトシーン自動抽出やスポーツ中継番組におけるCG合成、自動スキル判定システムなどに応用・実利用化されています。 現在、スポーツビジョン班では主にゴルフとテニスの自動スキル判定に関する研究を行っています。スキル判定のためにはプレイヤーの姿勢やゴルフクラブ・テニスラケットの状態を定量化して、インストラクターの知見に基づいた診断アルゴリズムで解析する必要があります。そうした診断に必要な特徴を抽出するための画像処理アルゴリズムを構築することが目標です。
研究内容
[1] カメラ付き携帯電話撮影画像におけるゴルフスイング自動診断システムのためのシルエット抽出
ゴルフスイングの自動診断システムを多くの人が運用できるように、カメラ付き携帯電話で撮影した動画像を用いてスイング診断ができるようにする研究を行っています。スイング診断には、スイングしている人のシルエットを抽出することが必要です。人体シルエットの抽出には、背景差分法が用いるのが一般的ですが、本研究では、背景差分法とは異なった方法で人体シルエットを抽出する研究を行っています。また、カメラ付き携帯電話で撮影した動画像は手ブレが入っていることが多く、スイング診断に支障をきたすことがあります。そのため、動画像の手ブレを補正する研究も行っています。
[2] テニススイング自動診断のための画像特徴抽出
テニススイングを自動で診断するためのシステムづくりにも取り掛かっています。ゴルフと違い、プレイヤーの身体移動量が多く、また、スイングの個人差も大きいため、どのようにして特徴を安定的に抽出し、定量化するかといった点を確立することが難しくなります。ゴルフスイング解析でのノウハウを応用して、自動でテニススキルの診断を行うために必要な画像特徴を得られるよう、日々研究を重ねています。メンバー
- M2 松本 俊昭 ( tmatsumoto [at] @i.ci.ritsumei.ac.jp )